(1)両論文はどういう論文か
(2)「世界歴史とは何か」の要約1
(3)「世界歴史とは何か」の要約2
(4)「『いのちの歴史の物語』から「社会の歴史」に向かって」の要約1
(5)「『いのちの歴史の物語』から「社会の歴史」に向かって」の要約2
(6)参加者から出された論点
(7)論点1:観念論では精神が戻る場所が元々あるとはどいうことか
(8)論点2:社会的労働を川にたとえるとどうなるのか
(9)論点3:「矛盾」と「対立物の統一」はどう違うのか
(10)論点4:「マルクスの問題の本質」とは何か
(11)参加者の感想
(1)両論文はどういう論文か
京都弁証法認識論研究会の2011年9月例会では,我々が社会の歴史を措定するにあたって基本となる2つの論文を取り扱いました。それは,加藤幸信「世界歴史とは何か―科学的な世界歴史の構築を目指して―」と,村田洋一「『いのちの歴史の物語』から「社会の歴史」に向かって」です。ともに『学城』第6号(海保静子先生の追悼号)に収められている論文です。
加藤幸信論文は,タイトルどおり,世界歴史とは何かがずばりと説かれています。その本質規定だけを先に紹介するならば,「世界歴史とは人類の歴史であり,我々人類が社会的労働によって地球との相互浸透をはかり,自らの手で自らを発展させてきた道のりを,社会的生活およびその中核をなす文化に焦点を当てて説くもの」ということです。目次は以下のようになっています。
加藤幸信「世界歴史とは何か―科学的な世界歴史の構築を目指して―」
〈目次〉
はじめに
(1)世界歴史とは
(2)国家と社会
(3)文化とは
(4)ヘーゲルの説く世界歴史
(5)学の形式と一般論
(6)世界歴史の意義
(7)唯物論と観念論
村田洋一論文は,自然の歴史を解明した『いのちの歴史の物語』こそが唯物論的に社会の歴史を説く基礎であり要であるとして,真の唯物論的歴史観とはどのようなものか,それを定立するためにはどのようにすればよいかが,マルクスの唯物史観との対比で説かれています。目次は以下です。
村田洋一「『いのちの歴史の物語』から「社会の歴史」に向かって」
〈目次〉
一 『いのちの歴史の物語』と弁証法
二 エンゲルスの二つの弁証法
三 マルクスの「唯物史観」とは
四 ヘーゲルの弁証法とマルクスの弁証法
五 マルクスの問題の本質
六 真の唯物論的歴史観の定立に向かって
今回扱ったのはこの二つの論文ですので,分量的にはいつもより少ないといえます。しかし,我々にとっては非常に重要で意義深い内容が説かれた論文でした。そこで,次回以降,両論文を2回ずつに分けてやや丁寧に要約していきたいと思います。その後,会員の中から出された疑問点・論点を提示し,順にどのような討論を行ったかを紹介します。そして,最後に参加した会員の感想を掲載する予定です。

