(1)「武道哲学講義〔�X〕」はどういう講義か
(2)「武道哲学講義〔�X〕」の要約1
(3)「武道哲学講義〔�X〕」の要約2
(4)「武道哲学講義〔�X〕」の要約3
(5)「武道哲学講義〔�X〕」の要約4
(6)参加者から出された論点
(7)論点1・哲学なるものがあるという理解はどう誤っているのか
(8)論点2・高貴の画廊,阿呆の画廊とは
(9)論点3・論理の段階を読み取る能力とは
(10)参加者の感想
(1)「武道哲学講義〔�X〕」はどういう講義か
今回の例会では,2ヵ月間にあたって1つのテキストを扱いました。扱ったテキストは,南郷継正「武道哲学講義〔�X〕」(『南郷継正 武道哲学 著作・講義全集 第八巻』所収)です。本稿では,2ヵ月分をまとめて報告します。
「武道哲学講義〔�X〕」は,『全集』第三巻「哲学・論理学への道」の予告編としての内実を持っているということです。そして,哲学の入門書が欲しいと願う人々を対象として説かれた講義です。
まずは目次を掲載しておきます。
■ 武道哲学講義 �X
東京大学学生に説く,『哲学・論理学への道 序説 ( 『全集』 第3巻入門編 )』
―ヘーゲルは『哲学史』において,果たして何を説きたかったのか
哲学とは,そして哲学史とは何か
―学問を志す学徒へ,学問としての哲学の構造を説く
【 第1部 】
(1) プロローグ
(2) 『哲学以前』は何を学ばせたのか
(3) 私の学問への憧れ
(4) 「哲学上の実力」とは何かを問う(『全集』第1巻の解説)
(5) 学問体系→世界観としての観念論と唯物論
(6) 観念論と唯物論をクロスさせるとは(『全集』第1巻の解説)
(7) 弁証法とは何かを学問レベルで説く
(8) ヘーゲルの説く哲学史の構造とは
(9) 高貴そして阿呆の画廊とは(ヘーゲルが『哲学史』で説きたかった事)
(10)ヘーゲルは阿呆の画廊を解ききれていない
(11)本編は冒頭(1),(2),(3)の続編である
(12)ヘーゲル「就任挨拶」の偉大性の論理を説く
【 第2部 】
(1) ヘーゲル曰く,「哲学は学問への入口である。それゆえ,入口で遊んでいる時ではない」
(2) エンゲルスはヘーゲルの弁証法を法則化・公式化した
(3) ヘーゲル自身の使った言葉は果たして難しかったのか
(4) 数学の原語とは(数学の起源について)
(5) 哲学なるものがあるという理解は誤りである
(6) 哲学(フィロソフィア)とは何か
(7) 歴史上のフィロソフィアとは
(8) 英語には学問という言葉自体がない
(9) 「ドイツ語学修」の重要性
(10)疎外(Entfremdung)とは何か
(11)私の高校時代の一つ「弁証法との出合い」
(12)弁証法と武道空手の双方の修行こそが私の成功への道であった
(13)ヘーゲルの『哲学史』とは
(14)哲学史の実体と,それを解明できる実力の養成とは
見ていただければ分かるように,本講義ではヘーゲルの『哲学史』が正面から取り上げられています。そして,ヘーゲルが説きたかったけれども解ききれなかったことをも、しっかりと説かれていくであろうことも読み取れます。
第1部,第2部と分かれていますが,これに関しては第1部が少し難解で,第2部は程々に易しく講義してあるということです。もう少しいうと,第1部は「世界最高峰の学問文化を築くために学ぶべき大事な学問として,人類文化最高の歴史形態である『哲学の歴史のための序論』を,天下の東京大学の学生に向けてでありながら学生達の実力(学問力としての)を全く考慮の外にして,あえて哲学専攻の研究生に講義するレベルで,まともに序説としての内容をしっかりと講義したもの」(『全集』第八巻,p.24)です。これに対して第2部は,「第一部の内容を大学一年生を対象として,高校生に語るレベルの易しさでの講義」(『全集』第八巻,p.25)ということです。
内容があまりに難解であり,かつ史上最高峰の学問的高みから説かれていますので,本講義は2ヵ月に分けて討論することにしました。5月はまだ易しいとされている第2部を検討し,6月に「哲学専攻の研究生に講義するレベル」という第1部を扱うことにしました。
本稿ではまず,本講義の内容の要約を試みます。その後,参加者から出された論点を整理し,1つずつ討論の内容を紹介していきます。そして最後に,討論内容を踏まえた参加者からの感想を掲載したいと思います。

